2007年のお知らせ

第27回目の料理勉強会「プラザイン水沢」

今回で27回目になる勉強会がプラザインのメイン厨房で行われた。ホテルニュー江刺とプラザイン水沢、北上きくすいの調理師30数名が揃った、今日の料理を試作して披露するのはプラザ調理スタッフ、それぞれ思い思いの自慢の創作料理が並び、自分の作った料理の前でメニュ説明をして行く、真剣に聞き自分の物にしようとする貪欲さが出て来た。いつも例外的にこれはと首を傾げるような料理が2~3品あるのだが、今回は驚くほど良い作品が並んだ。この中から宴会料理に出て行くが、一品一品事に説明を聞きながら試食をし、これは美味いと言うと、少しはにかみながら笑顔を返して来る。

リンゴ「ふじ」水沢市杉の堂

前回セリの取材した、菊地まき子さんはリンゴも栽培していて、
江刺リンゴより水沢のりんごは大阪では高く評価されていると聞き、是非そのリンゴを食べてみたくなりリンゴ畑に行って見た。
住宅がひしめきあっているその合間にリンゴ畑があり、採りやすい、ワイカ栽培で無袋状態、太陽の光をたっぷり浴びたこれこそ「サンふじ」だ。真赤で美味しそうなリンゴが木を囲んで楽しげな歌の音符のようだ。菊地さんが「リンゴの後ろを手で暗くして太陽に当て見て」透けて輪が見えるでしょう、それが蜜です。エッ、リンゴが透けて見えるって!どれどれ、アッ本当だ、太陽の光がリンゴを通し黄金の輪になって見える。これは凄い、これがあの甘い蜜か俺の舌はどう思うか、食べて見た。硬さと甘さと酸味が絶妙にマッチしていて、これはうまい、これ程の美味いリンゴはもしかして初めてかも?

芹農家「奥州市水沢」

11月に水沢の杉の堂で芹を栽培している、菊地まき子さんに会いに行って来た。芹田のすぐ近くに岩手の名水20選にも選ばれている湧き水がある「大清水」と書いてあった。空海で有名な弘法大使が立ち寄ったと伝えられている、大清水は安永風土記にも記されているらしく、古来から伝わる泉である。芹の田に行く前にその名水を飲んで見た。お~少し甘い感じがする、コンコン湧き出る水を直接芹の田に流れていた。贅沢な芹だぜ~それも芹の路地物だ、ハウス物じゃない。芹は5月頃に田植、8月~9月頃に定植し10月の中頃から翌年の4月頃まで出荷と言っていた。ここの芹は歯ざわりと香りがとても人気があり産直センターでもリピータが多いらしい。水沢にこんな旨い芹と名水があったとは驚きである。

第9回、うんちくを語る会「プラザイン水沢」

11月13日に生産者の集い、「第9回のうんちくを語る会」を開催、
今回は生産者の講演はなしで、当ホテルの社長の講演。社長は昭和60年の第一期工事~第3期工事までのお話をされた。当初は桜色をした小さなホテルで、客室が34室、小宴会場と和洋の各レストランで始めた事等、お客様から婚礼の希望があり平成3年に第2期工事を始め平成9年に3期工事をして今に至っているお話しをされた。生産者とのネットワーク作りをもっと活発にしてほしい等、大変楽しい講演でした。生産者の方々も始めて聞く話なのでとても興味があるように熱心に聞き入っていた。今年最後のうんちくを語る会なので生産者、江刺、水沢の各ホテルスタッフと時間を忘れたかのように盛り上がって楽しい忘年会だった。

松本葱「江刺区、愛宕」

ホテルニュー江刺の厨房で調理補助の人達と野菜談議をしていると随分と野菜に詳しい人達がいるのにビックリ、灯台下暗しとはこの事か、なる程、納得野菜作りには妥協しない人達が多い、愛宕地区の出身者だ。葱の話しをしていたら、家族で食べる為にだけ栽培している松本葱があるとの事、是非見てみたいと思い、早速愛宕で松本葱を栽培している、千葉民雄さんに会いに行きお話しを伺って来た。自宅裏の畑に30坪位か?松本葱は長野県の松本市の特産にもなっているとても有名な葱、この江刺には随分と前に来たらしい、病気に弱く、売る為の商品としては栽培が結構難しい、その為出荷せず、食べる分だけ栽培していると言っていた。太く柔らかにする為に二度土上げをする。そうする事により深く根が張り松本葱の辛味と柔らかさが出きるらしい。丹精込めた松本葱を食べて見た。風味そしてこの辛味と柔らかさは絶品である。

卵めん「江刺区、(有)吉田製麺」

江刺の特産はと聞かれると必ず名前が上がる商品のひとつが(有)吉田製麺の卵めんだ、江刺区愛宕にお店を構えている「吉田製麺」に行き専務の吉田毅一さんに色々とお話しを伺って来た。卵めんは300年もの前に長崎から江刺を訪れたキリスタン信者である松屋十蔵と言う方がこの卵めんを伝えたらしい。また板垣退助が、ここ江刺を訪れた時にこの麺をお出しし大変気に入りこの美味しい麺を何と言うと問うたそうだ。その時、鶏卵素麺とでも申しましょうか、と言ったら、板垣退助が名前は短めが良いと言われ、それから卵めんと命名したらしい、歴史のあるこの卵めんは「ほんのり甘い香りとしゃきしゃした歯ざわりが特徴である」との事、早速ホテルに帰り、卵めんを調理して食べた。素麺にしてこの独特の甘味とコシ強さに脱帽。

斎藤洋介の奥州ぶらり旅「ケーブルテレビ」

斎藤洋介さん夫婦が奥州ぶらり旅で、ここ奥州に立ち寄り南部鉄器、奥州米ひとめぼれ、岩谷堂箪笥、卵麺、等の取材をされて夕食は勿論プラザイン水沢「和食処、きくすい」だ。きくすい料理長、相沢の出番、相沢は初のテレビ出演、堀内支配人が俺に準備が出来ましたら、一言挨拶をお願いします。「駄目、駄目、俺はシャイだから支配人が挨拶したらいいよと言いながら、相沢料理長の収録を見に、きづかれないようにそっと行って見た。プロデューサーらしき人が支配人を呼んでいる。「準備が出来ましたので挨拶お願いします」その時支配人は皆の前で「急に俺にお願いしますだって」えっ・・・・!!支配人急に俺に振るなよと思いながら、アタフタしながら斎藤さん夫婦の前に行き「今日はよろしくお願いします」と簡単な挨拶をしたが、芸能人だぜ「普通の人と思えばいいのだが」あ~苦手だ、その後すぐ本番に突入、精魂込め考えた相沢料理長の作った、料理が次々と運ばれ斎藤さんご夫婦の口に運ばれて行く。斎藤さんとの問い相沢が受け答えをする形で夜9時頃まで続いた。相沢料理長収録が終わるとグッタリ、ご苦労様でした

江刺米ひとめぼれ「江刺藤里」

米どころ江刺「江刺金札米」はブランド品として名を馳せその昔、美味しい米を守る為に汽車を通さなかった、唯一の市としても有名、そんな米処に、我がホテルニュー江刺がある。今日は美味しいこだわりの米を作付けしている、藤里の高橋勇孝さんに会いに行って来た。この藤里は江刺の米どころの一つ、ここは粘土質で平成5年度の冷害でも余り影響が無かったらしい。今年の出来はどうですか?「高温障害で田が酸欠状態だな」と言っていた。今年のような暑い時は「水の管理が大変」気候によって左右されるからな、本当に毎年1年生だと笑いながら言っていたが、この道52年のベテランの言葉は一言、一言が重く感じる。家の中には高橋さんが頂いた江刺農協と県の賞状等が数々並んでいる、さすがだ。愛情を込め手塩に掛けたお米一粒に感謝をして頂きたいものです。

山葡萄 「江刺市太田代」

先日会席料理の前菜に山葡萄の葉を使おうと思い、副支配人の及川さんに言ったら「探して見ます。そして、見つけました、行きましょう」と言う事で早速、江刺の太田代で山葡萄を栽培している阿部永宏さんの所に行ってみた。葡萄の葉を見たが前日の台風の影響で倒れていたり、葉の色とかを見て、う~ん、料理にはチョット使えないな~、でも初めて山葡萄の栽培している人の出合いなので、旨いもの探しの俺としてはグットタイミング、そこで阿部さんに少しお話を伺ってみた。山葡萄は減反政策の一環でもう4年目になると言う。山葡萄の種類も沢山あるらしく(涼実紫1号~5号)沢内、衣川、東山等10種類位かな、山葡萄は雄、雌があり雄には実がならないらしい。3年目から収穫が出来ると言っていた。肥料は?と聞くと春先に完熟堆肥のみ農薬も葡萄の花に虫が寄る為一度殺虫剤を散布するだけかなと言っていた。そんな山葡萄を頂いて見た。味は「お~すっぱ」この酸っぱさに合う料理って結構あると思う。ここでは100%のジュースとジャム等を加工していると言っていた。今年の収穫を終えたら是非譲って下さい。

葡萄、「紅伊豆」花巻市幸田

1年ぶりに花巻の葡萄、生産者、菅原榮一さんに会いに行って来た。1年振りに菅原さん宅に行ったが、いつもの通り満面の笑顔で迎えてくれた。菅原さんでは10種類位の葡萄を栽培、今日は、紅伊豆を見てきた。9月は雨が多くて割れるので大変と言っていた。いくら周りを囲んでも土から木を伝わり水が上がって来る。紅伊豆は色を出すのが大変難しいらしい、「葡萄の産地山梨でも同じように色出しには苦労しているのさ」色を出すために上と下から光が当たるように工夫、その葡萄を食べて見たがさすが菅原さんの葡萄の味は別格だ、どうしてこんな美味い葡萄が作れるんだろうと言ったら、 失敗する事は分かるが、成功する事は分からないと、笑っていた。当たり前の事を当たり前に小まめに管理する事かなだって。少し恥ずかしくなってきた。俺も帰って当たり前の事を当たり前に仕事をしなくちゃいかん。はい

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